「白」 

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自分にとって今、大事な本があります。

凄く有名なグラフィックデザイナー、原研哉さんの本「白」です。

「白について語ることは色彩について語ることではない。それは自分たちの文化の中にあるはずの感覚の資源を探り当てていく試みである。

つまり、簡潔さや繊細さを生み出す美意識の原点を、白という概念の周辺に探ってみたのである。」

という書き出しで始まるこの本は、2008年に発売され英語訳も載っています。

建築を設計しているとき、色を見る、選ぶという作業が日常的にあります。色見本帳という便利な道具を利用して、ある意味とても感覚的にものごとを考えています。白は広がりが出るし、なんか純粋な感じになるねーとか、黒だと全体が締まるし、なんかいさぎ良いねーとか、グレーだと目立たないし、なんか合理的だねー、とか。。。でもでも日々そういう感覚的なことを考え続けていると、ふと手を止めたときに、もっと掘り下げたいな、もっと考えたいなって思う時があります。この本はそんな自分の欲望を満たしてくれる本です。その表紙のデザイン、質感も好きで、自分をとても素敵な論理的思考に導いてくれる気がします。

今、自分にとって大事な本です。