映画『星の子』で新興宗教と家族愛について考えてみた

『星の子』(2020年公開)を見た。

芦田愛菜の純朴な演技が良かった。

宗教二世の葛藤を描いている。

旧統一教会の山上容疑者と重なるが、これはもっと本質的だ。

愛する家族が信じる新興宗教を、二世として否定できないという葛藤。

また、宗教という同じ世界を生きる人達に、温かく包摂されるという圧倒的な安心感。

人はみんなで同じ世界で一つになりたいと思う。

人はみんなで同じ景色を見たいという欲求がある。

その方法が新興宗教になることもあるのだということ。

しかしこの映画のラストシーンは印象的。

家族が外に出て、星空を一緒に見て、親子みんなで一緒に流れ星を見ようとする。

宗教の話は一切せずに。

たかが流れ星だろうと、みんなで見れば、同じ世界で一つになれるし、みんなで同じ景色を見ることはできる。

新興宗教の根本にもあるだろうこの人間の欲求を、この映画で考えることができた。